わたしたちは2007年の安倍・温家宝会談による日中医学構想への政策提言・アクションプランの横展開として、次世代教育として小学生へのがん教育を南京の小学校、そしてハルビンの小学校にて実施してきました。現在、日本の富山県とマレーシアのマラッカにおいても活動しています。「がん教育」は、親のがん検診に対する意識や知識の変化だけでなく、こどもたちにヘルスケアの原体験をもたらします。また、こどもたちが、がん教育をとおして地域の活動を考えることはアジアの未来をつくることです。以下に、現在とりくんでいるマレーシアの小学校での活動報告を載せます。
◆視察の目的
・小学校における健康教育及びがん教育の現状把握
・がんに対する意識及び教育上の取り扱いに関する調査
・食生活の調査(学校給食、家庭での食生活)
◆訪問日
2023年12月4日
◆学校名
SJKC Chung Kuo
◆学校概要
・公立小学校(中華系)
・生徒数 200名
・会議に参加した先生たちの身の回りにはがん経験者がいなかったが、がん検診の取り組みについては前向きな印象を受けた。
・健康教育の提案に関しても前向き。一方で、授業準備等の作業負担を心配する声が挙がった。 ※学校で何かプロジェクトを行う場合、所定のプロトコルを踏む手続きが必要。(政府、自治体への許可、保護者への案内等) →時間がかかるため、早めに動く必要あり
・子宮頸がんワクチン関連 →保護者への案内等は学校を通して行われるとのこと。接種は学校で受けられる。(学校によって対応が異なる)
・10時ころに軽食の時間がはじまった。(マレーシアの家庭では朝ごはんを食べる習慣が日本ほど一般的ではない。10時頃に軽食をとる形が主流)
・食べ物は食堂で購入または弁当を持参。それぞれに好きなものを食べる形式。(麺、チャーハン、等のように一品料理ばかりだった。)
・手洗い場はあるが、しっかり手を洗っているようにはみえなかった。食前のテーブルの消毒等も特になかった。
◆訪問日
2023年12月4日
◆学校名
SK Methodist Primary Girls School
◆学校概要
・マレー系の宗教系校(プロテスタント)※100年以上の歴史がある(2028年に創立100年)
・200名以上の生徒、先住民族系の生徒も在籍(Orang Asli)
・先生たちの身の回りにも、乳がん、前立腺がんを患った方がいた。女性の方はリタイア後の先生で、それが原因で亡くなってしまった。 がん検診に対する意識は高く感じた。(定期検診の勧めは積極的にしている。)
・子どもたちの健康教育に関しては非常に前向き。 ・授業はマレー語がメイン。教科によっては英語も入り交じる。
・給食あり。食事は学校内で作られる。バランスに配慮した献立。フルーツも提供される。R1~R3のように安価な価格設定で購入可。
→困窮層の子供に対しては政府補助で無償提供(クーポン形式等にして、表向きにお金を払う子どもたちと分からない工夫あり)
→家庭により、弁当を持参する子供もいる。(宗教上、家庭の事情、肥満などの健康問題等、理由は様々)・会議に参加した先生たちの身の回りにはがん経験者がいなかったが、がん検診の取り組みについては前向きな印象を受けた。
・健康教育の提案に関しても前向き。一方で、授業準備等の作業負担を心配する声が挙がった。 ※学校で何かプロジェクトを行う場合、所定のプロトコルを踏む手続きが必要。(政府、自治体への許可、保護者への案内等) →時間がかかるため、早めに動く必要あり
・子宮頸がんワクチン関連 →保護者への案内等は学校を通して行われるとのこと。接種は学校で受けられる。(学校によって対応が異なる)
・10時ころに軽食の時間がはじまった。(マレーシアの家庭では朝ごはんを食べる習慣が日本ほど一般的ではない。10時頃に軽食をとる形が主流)
・食べ物は食堂で購入または弁当を持参。それぞれに好きなものを食べる形式。(麺、チャーハン、等のように一品料理ばかりだった。)
・手洗い場はあるが、しっかり手を洗っているようにはみえなかった。食前のテーブルの消毒等も特になかった。
訪問日:2023年12月5日
学校名:SJKT Kubul Tamil
◆学校概要
・インド系の学校。※創立1942年
・合計365人の生徒
・先生の中にステージ1経験。既に治療済み・先生の親族に、がんが原因で亡くなってしまった方がいた(遅いステージで発覚)
・がんについての恐怖心はあるが、がんという病をしっかりと理解することの重要性も認識 →子供に Basic Knowledge を学ばせることにも意欲的
・学校で学んだ内容を、家に持ち帰って保護者に話すことがポイントである点に強く共感を得られた
・年1回(がんに関することは触れている)→教材が整っていない。適切な教材があれば、教育で取り扱うことには非常に前向き
・地域ボランティア活動がある。(先生の引率)月1くらいの頻度 →子どもを巻き込んでアウェアネスのボランティア活動を行うことも可能
・子どもたちを介して、がん検診の活動を普及させていくことには強い共感を得られた。(喫煙問題等、学校で学んだ健康問題を家庭で振り返りをさせる取り組みについても是非やってみてみたいとのこと。